どうも、You先生です。ここでは、TOEIC満点講師である私が、TOEICのリーディングを解く際の一般的な対策と、私が実際にどんな解き方をしているのかをシェアします。
まずTOEICの問題構成を確認しておきましょう。
L | Part1 | 写真描写問題 | 写真の状況を説明している英文を聞き取って選びます。4択です。全6問。 |
Part2 | 応答問題 | 1文だけ読み上げられるので、その答えとなる英文を選びます。3択です。25問。 | |
Part3 | 会話問題 | 2人または3人の会話が13セット。ある程度まとまった英文が複数回やり取りされます。問題は1セットにつき3問出題されます(計39問)。 | |
Part4 | 説明文問題 | 1人の人が30秒〜50秒ほど話し続けるモノローグ問題10セット。1つのセットにつき3問(計30問)出題。 | |
R | Part5 | 短文穴埋め問題 | いわゆる文法・語彙問題です。高校レベルの基礎英文法と、特に品詞や語法がよく問われます。全30問。 |
Part6 | 長文穴埋め問題 | 100語程度の英文が4セット。文中に空所が4箇所あって、語句を入れる箇所が3つで1文まるごとを入れる箇所が1つ。計16問。 | |
Part7 | 読解問題 | 長文問題×15題。 Single Passage(文書1つ)が10セット。計29問。 Double Passages(文書2つ)が2セット。計10問。 Triple Passages(文書3つ)が3セット。計15問。 |
約45分に及ぶリスニングが終わると、特に合図もなくリーディング・セクションに入ります。したがってリスニングの最後の問題の放送が流れている間にリーディングに入る人も少なくありません。
私はリスニングセクションのマークはリスニングが全て終わった後に塗りつぶすようにしているので、リスニングの最後の問題(No.98〜100)の設問が選べた瞬間にリスニングのマーク箇所を全て塗りつぶす作業に移り、その後リーディングセクションに入ります。
よくある文法4択式問題です。
時制や関係詞など大学受験でよく出題されるような問題から、単に品詞を問うだけの問題や、純粋に語彙を問う問題などもあります。
このパートは、リスニングで消耗した集中力をやや回復させつつも、1問1問は瞬殺していきます。
設問によっては全文読まなくても正答が選べます。特に品詞を問う問題では、「空所直前に前置詞があるから答えは名詞を選ぶ」というだけで選べるものもあります。
基本的に私はPart5に関しては全文を読むことはほとんどありません。空所周辺と選択肢をパッと見て選ぶので、大体1問に5秒ぐらいです。ただ、たまに引っ掛けや思い違いがあるので、全文を読んで10〜15秒かかってしまう問題もあります。
「リーディングのスコアが低いけどスコアUPしたい!」という人は、文法・語彙をしっかり勉強してこのPart5で稼ぐのは一つの有効な方法です。
TOEICにおける1問1問の比重は、文法問題でも難解な読解問題でも全て同じなので、しっかりとした知識さえあれば点数を稼げるこのPartはスコアアップに不可欠です。
しかしハイスコアを目指す人は、後に残る長文で十分な時間が欲しいので、Part5では『1問につき最大で30秒』ぐらいのペースを目指したいものです。
私がPart5(全30問)を解き切るのは大体5分ぐらいかかります。やはり平均すると1問10秒の計算です。
メールや社内通達文などの短めの英文(100語程度)を4セット読んで、空所を埋めていく問題です。
埋めるべき箇所は4箇所で、語句を埋める設問が3問と、文を埋める設問が1問あります。
語句を埋める設問は、Part5で出題されたものとほぼ同じで、品詞や語彙や時制を問うものが多いです。
Part5と違うのはやはり“文”を入れる問題です。前後の文脈から最適な1文まるまるを選ばなければならないので、結局文章を読まなければなりません。100語程度の短い英文なので、それほど苦にはならないでしょうが、ここでも時間を使い過ぎると後で困るので、テキパキと解き進めたいところです。
このPart6でも大体5分ぐらいかかります。語句挿入問題はあまり時間がかからないのですが、文挿入問題で手間取ることがあります。
Part6・7で出題される文書はどれも文字のフォントが違うので、中にはすごく読みにくいものもあるのですが…。
私も同じです笑。フォントによっては読みにくいものもあり、目の疲れも変わって来ます。もう私は慣れてしまいましたが、見た目が苦手な文書は飛ばして後回しにする、というのも有効かもしれません。
このパートは、大きく2パターンに分かれます。
それは『単一文書型』と『複数文書型』です。
『単一文書型(Single Passage)』は、メールやテキストメッセージ、チラシや新聞記事といった、ビジネスシーンでよく見かける英文が“1種類”だけ出題され、その文章につき設問が4つor5つ付いています。
『複数文書型(Multiple Passages)』は、2つまたは3つの文書で1セットの問題を形成しており、設問が5つ付いています。
例えば、
①顧客Aからある会社への問合せメール
②会社からの返信メール
③契約約款
がセットで1題を形成しているというイメージです。
無駄に複数文書を用意しているわけではなく、その複数の文書を照らし合わせて初めて解答が得られる、という設問もあります。
したがって、様々な解き方があるとは思いますが、少なくとも複数箇所から必要な情報だけを拾い上げる読解技術は必須です。
この読解技術を『スキャニング』と言います。日常の場面でも、例えば辞書でお目当ての単語を探そうとするとき、電話帳から自分の友達を探し出そうとするときなどに『スキャニング』という行為をしています。
このスキャニング作業が厄介で、設問によってはなかなかお目当ての情報を探し当てられず、殊の外時間を使ってしまう場合もあります。
「気が付けば終了時刻が来ていた」という現象は、スキャニングに時間がかかり過ぎるときによく起こると思われます。
私の場合は、設問の英文に軽く目を通してキーワードを押さえたら選択肢は読まずに、本文を全文一気に読み切ります。「読み飛ばし」は文章の理解力が下がってしまって却って時間がかかるので、基本的にしません。隅から隅まで1語余さず読みます。
一度公式問題集を使って時間を計測してみましたが、シングルパッセージ(10題)は約1分〜3分30秒、ダブル・パッセージ(2題)は約4分〜4分30秒、トリプル・パッセージ(3題)は約5分30秒〜7分30秒でした。
Part7トータルで大体50分ぐらいです。本番でも必ず15分程度は余るので、いつもこれぐらいで解いている計算です。
トリプル・パッセージは複雑なものだと10分近くかかってしまうこともありますね。
最後の方の設問が間に合わなくて、とりあえず適当にマークして終わる、ということがよくあるんですけど、どうしたらいいですか?
いわゆる『塗り絵』というやつですね。そもそも読むスピードが遅い場合は無理に終わらせようとしなくても構いません。TOEICの設問は配点に差がないので、最後の方が解けないのなら、解けるところまでで確実に正答できれば、意外にスコアアップは望めるからです。
どうしても読解速度を上げたい場合は、以下のブログをご覧下さい。